終身雇用はもうすでに崩壊している!?
ある大手企業の社長が「終身雇用は崩壊している」と発言したことにより、
日本企業が一気に終身雇用の崩壊に向かっています。
今回は古き良き日本の慣習であった終身雇用制度の崩壊についてと崩壊後の企業がどうなっていくのかについて紹介していきます。
まずは終身雇用というものはもうすでに崩壊している事実について紹介します。
今から社員を終身雇用できる企業はない!?
みなさんが今働ている企業は自分が定年を迎えるまで、存続していると思いますか?
これから入社をする社員を定年まで雇用し続けられるかどうか、会社自体が変わらず存続しているかどうかは
誰にもわからないことではないでしょうか?
昔に比べ、トレンドの移り変わり、時代の変化が特に激しい世の中となりました。
昨日まで順調だった事業が来年にはもう必要のない事業となるかもわかりません。
そういった時代においてこれから入社する社員を終身雇用できると自信を持てる企業はないのではないでしょうか?
または優秀ではない社員を残せるほどの体力のある企業が減っているのも事実です。
世界時価総額ランキングというものがあります。
日本の企業は1989年にはトップ50に32社ランクインしています。
では最新の2022年ではどうなっているでしょうか?日本企業はトヨタ自動車たった1社しかランクインしていないのです。
この数字を見て、日本企業は順調に成長しているといえるでしょうか?
日本の企業にはもう体力のある企業は存在しないといえます。
なぜならランキングからもわかるようにもう国際競争力は低くなり続けているからです。
終身雇用を求めている新卒はもういない!?
そもそもこれから会社員となる新卒の人たちは終身雇用というものを求めているのでしょうか?
実際にはもう終身雇用というものが崩壊していることを理解し、
もう終身雇用を求める新卒はいないのではないでしょうか?
若者の中には安定というものを求めて会社員になる人もいるでしょう。
しかしそんな人でも終身雇用が崩壊していることは理解している人がほとんどです。
終身雇用が崩壊したもう一つの理由は、新人はもう終身雇用を求めていないということでしょう。
ひと昔前の新入社員は入社した会社と心中する気持ちを持っていたかもしれません。
しかし今の若者は入った会社が自分に合わなかったり、
自分のしたい仕事ができない場合には転職は当たり前と思っています。
またはキャリアのステップとして転職ありきで人生設計している人もいるでしょう。
このように今の若者は会社を変えることへのハードルが昔と比べる格段に低いことがわかるでしょう。
今のまま定年したい中年が一番ピンチ!?
そして今一番窮地に追い込まれるであろう人は「中年であり、定年まで今の会社にいよう」と思っている人でしょう。
最近では大手企業が黒字にも関わらず早期退職を募るということがニュースになることが多くなったと思いませんか?
いわゆる黒字リストラというものです。この早期退職のほとんどは40代以上を対象としています。
簡単にいえば、中年以降をなるべく減らしたいというのが企業の望みということです。
日本の法律では労働者保護が基本ルールです。
優秀ではないという理由だけでは簡単に解雇できないのです。
しかし会社に利益をもたらさない中年をいつまでも会社に残していくわけにはいきません。
中年以降でこれ以上出世することもなく、成果も期待できない人間は会社にとってはお荷物なのです。
会社員をしていると定年までは現役でいられると勘違いしてしまいますが、
終身雇用が崩壊した日本では定年までいられるかどうかはわかりませんし、今の収入を維持することも困難になるでしょう。
今のまま会社にしがみついて、定年まで過ごそうとする人間には厳しい時代といえるでしょう。
終身雇用が崩壊した後がやばい理由について
しかしながら完璧に日本から終身雇用が崩壊したといえないことも事実です。
なぜなら終身雇用を意識している人が未だにいることも事実だからです。
もし日本人から終身雇用というものは過去のものという意識になり、
完全に崩壊したあとはどのような世界が待っているのでしょうか?
それではみていきましょう。
自分のスキルを磨き続けることになる
終身雇用崩壊後は「自分のスキルを磨き続けることになる」ということです。
今の中年世代の人たちには今まで経験したスキルを使い続けてなんとか仕事をしている人も多いのではないでしょうか?
ITに疎くても若手に任せればいいやと思っている50代ぐらいの方も多いのではないでしょうか?
はっきりいいましょう。
そういった新しいことを学んだり、スキルを習得しようとしない人間に未来はないでしょう。
なぜなら終身雇用崩壊後はいつまで自分を雇ってくれるかわからないからです。
時代の遅れのスキルを持っている人間よりも最新の知識を持っている人であり、
いつもアップデートし続ける人であればどちらを雇用していたいと思いますか?
学び続け、スキルを磨き続けることが大変だと今感じているならば、
意識と行動を変えないとあなたには困難な未来が待っているかもしれません。
安定を求める人間は捨てられる!?
2つ目は「安定を求める人間は捨てられるかも」ということです。
そもそも社会人のおける安定ってなんでしょうか?
多分ほとんどの人は毎月一定の給料をもらうことを安定と感じるのではないでしょうか?
確かに会社員は雇用されている限りは毎月一定の給料をもらうことが可能でしょう。
しかし解雇されたとききっとあなたの安定は崩壊します。
あなたの安定は雇用ありきなのです。
しかしその雇用を保つことが終身雇用が崩壊すると不安定になります。
安定を求めている時点であなたはないものねだりをしている状況と同じなのです。
終身雇用が崩壊後は安定を求める人間はきっと相手にされなくなるでしょう。
会社員としてではなく、個人として戦うことが要求される
最後にお伝えしたいことは「会社員としてではなく、個人として戦うことが要求される」ということです。
会社員はメリットは会社の看板をフル活用して仕事をすることができます。
個人では交渉できないような相手にも会社の看板を使えば、可能になることもあるでしょう。
しかし雇用が保証されない状況になったときには、個人として戦えることが重要になります。
いきなりフリーランスになるべきということを言いたいわけではありません。
会社員として仕事をする上で自分ならどうするか?
自分個人であればどう行動し、どう判断するかを考え続けることです。
いい大学に入学して大企業に入社ルートはもうないかもしれない
今までのいい大学に入学すれば、いい会社への入社というルートはもうないかもしれません。
そしていい会社というもの自体ももう考えるだけ意味がないかもしれません。
終身雇用の崩壊がいいことのように思う人も多いでしょう。
しかし実際は終身雇用を維持することができないほど日本企業の状態がよくないともいえるでしょう。