TELハラとは何か?
みなさん「TELハラ」という言葉を聞いたことがありますか?
文字通り電話にまつわるハラスメントをいいます。
今回はそんなTELハラについて紹介していきます。
まずはTELハラとはどういうものかについて紹介していきます。
会社宛ての電話は新入社員が取るべきもの?
TELハラとはまず「電話はまず新入社員が取りなさい」というものです。
社会人になったときに不思議に思ったことはありませんか?
「なぜ会社の電話はすべて新入社員または若手が取らなければならないのだろうかと」
今の時代においては昔からの慣習に納得いかない作業や業務はハラスメントになってしまいます。
今回の「電話は新入社員が取るべき」というのは上司が自分の立場を使っているといわれてしまうのです。
強いものが弱いものをいじめている構造になるといえるでしょう。
ほとんどの新入社員は電話を取ることに義務感を持っている
そして「ほとんどの新入社員は電話を取ることに義務感を持っている」ということです。
これはTELハラという意識がないのでしょう。きっと不思議には思いつつも言われたことをやっているのだと思います。
ちなみに私も新入社員時代は電話は積極的に取るようにしていました。
理由としては上司に言われたからで怒られないためにやっていました。
この新人は電話が鳴れば取らなければならない義務感を背負っているといえます。
上司に怒られる、または上司からの指示のため従わざるを得ないために電話を取っているといえるでしょう。
社会人として当たり前の行為がもう当たり前ではない
これを読んでいる人の中にはもしかすると「新人が電話を取るなんて当たり前では?」と思っている人もいるかもしれません。
しかし今は「社会人として当たり前の行為がもう当たり前ではない」ということを理解したほうがいいでしょう。
今回の電話でいえば、電話に出れる人が出るのが当たり前では?ということです。
なぜ新人は電話に必ずでなければならないのでしょうか。年長者は忙しいからでしょうか?
では忙しい新人と忙しくない上司がいる場合どちらが電話に出るべきでしょうか?
仕事を一旦止めてでも新人が電話を取るべきと考えている人は、TELハラだといわれるかもしれません。
電話を取ることにストレス感じる新入社員
「TELハラ」という言葉が生まれた背景には単純に電話を取ることにストレスを感じている人が多いといえるでしょう。
ではなぜ新人は電話を取ることにストレスを感じるのでしょうか?
またこの電話を取るという業務がどのようにハラスメントにつながるのかについて考えていきましょう。
新入社員は電話に慣れていない
まず初めに「新入社員は電話に慣れていない」ということです。
バイトとかで居酒屋の予約の電話を取るのとは違い、オフィスで取引先からの電話を取ることは違った緊張感があるでしょう。
またそもそも電話ということが今の若者にとってはあまりなじみのあるツールではないということです。
会社の電話は端的にいえば知らない人からかかってきます。知らない人とやり取りをすることが苦手な人もいるでしょう。
しかし会社に入ると電話を取りなさいと言われるもののうまく受け答えできずに、怒られる。
その悪循環はまさにストレスの塊となってしまうのです。
新人が電話を取るというのは、ある意味でステレオタイプ的な意味を持っているのではないでしょうか。
電話を取ることは本当に新入社員である必要があるのか?
ここでよく考えなくてはいけないのは「電話を取ることは本当に新入社員である必要があるのか?」ということです。
会社の電話は会社宛てに来ているものなので、まずその会社に所属している従業員であれば誰しもが電話に出る必要があるでしょう。
ではどういった人が電話に出ればいいのでしょうか?多分ここが難しいところだったのではないでしょうか?
いつも電話が鳴った時に誰が取るのかと様子見していると大抵限られた人が取ることになるでしょう。
そうなるのであれば、新人が電話を取ると決めてしまえば、ある意味役割が明確になるので楽なのです。
しかしこの新人という区切りが本当にいいのでしょうか?新人の中には電話が得意な人も苦手な人もいるでしょう。
適性を完全に無視した業務に配置している状態なのです。
過去の苦しみを若手にも感じて欲しい上の人たち
最後は「電話が新人が取るもの」と考える人に考えてほしいことについてお伝えします。
それは「自分が新人のときもそうだし、社会人として新人の登竜門」という位置づけに電話業務をしないでほしいということです。
新人からしてみれば、そういう態度の上司をみると、「過去の苦しみを若手にも感じさせたい」のではと思ってしまいます。
今の年長者たちの時代は固定電話しかなく、携帯電話は大人になってからの文化でしょう。
固定電話では誰からかかってくるかもわかりせん。
しかし今の若者はスマホを一人1台持つ生活しており、電話は知っている人からしかかかってきませんし、知らない番号であれば出なければいいだけです。
時代が変われば、新人も変わります。
そういう時代背景を何も考えずに、過去の慣習をそのままやっている上司に従う必要なんてないでしょう。
立場を利用した言動や行動はすべてハラスメントを言われてしまうかもしれません。
なんでもハラスメントになる時代〜過去の習慣を捨て去る勇気が必要〜
「TELハラ」という言葉を覚えていただけました?今の時代なんでもハラスメントになってしまいます。
自分と違う世代の人たちは生きてきた過去が違います。まずそれを理解する必要があります。
それは上の立場、下の立場どちらの人も必要でしょう。
理解できないことは理解できないとはっきりと伝えることがいいでしょう。
しかし上の立場の人が下の立場の人への言動は注意しないとハラスメントと認定されるでしょう。
「電話は新人が取るもの」という慣習は捨て去られるときは近いかもしれません。