会社での悩みで誰もが一度経験したことのあるものはやはり「人間関係」ではないでしょうか?
今回はそんな会社での人間関係の悩みを「無意識の偏見」、「アンコンシャスバイアス」から見ていきたいと思います。
無意識の偏見 アンコンシャスバイアスとは何か
まずは「無意識の偏見」とは何か紹介していきます。
詳しくみるとたくさんの要素があるのですが、ここでは代表的な3つの無意識の偏見を紹介します。
ハロー効果
まず初めは「ハロー効果」です。一貫性バイアスともいわれます。
ハロー効果は、端的に説明すると「ある人物に好意を抱くと、その人物に関わる全てのものを好意的に考えてしまう」ということです。
なんとなく経験したことがある人が多いでしょう。
好きな人ができるとその人の言動や行動が全ての好意的に捉えてしまうというものです。
このハロー効果は会社では評価の時に発生してしまうことが多い事例です。
何か特別な能力を発揮して、高い評価を与えた人物には他の評価においても高い評価を与えてしまうことです。
ハロー効果は評価でのエラーを発生させてしまうことのある無意識の偏見といえるでしょう。
ステレオタイプバイアス
続いては「ステレオタイプバイアス」です。
ステレオタイプバイアスとは、「人の属性や特性への固定概念や先入観」のことをいいます。
特に性別で発生してしまうバイアスであるといえます。
仕事の場面に関わらず、例えば「女性は感情的になりやすい」とか「男性が働き、女性は家を守る」といったことはステレオタイプバイアスです。
男は男らしく、女は女らしくといったことはよく会社でも口には出さなくとも感じる場面は多いでしょう。
正常性バイアス
最後は「正常性バイアス」です。
正常性バイアスとは「予想できない事象が起きると、先入観や思い込みから正常の範囲内であると考える」ことです。
例えば、「自分の働いている業界が厳しくなり競合他社が倒産していても、自分の会社は大丈夫だろう」と思ってしまうことです。
企業にとってこの「正常性バイアス」が最も危険といえるかもしれません。
なぜなら危機に直面したときに正しい決断や判断がきかなくなる可能性があるからです。
社員としても「簡単には会社は倒産しないだろう」と思い込み、キャリア形成に危機感を持たないことの危険があるのです。
無意識の偏見を理解できると人間関係が楽になるかも
では紹介した「無意識の偏見」を理解するとなぜ人間関係を楽にすることができるのか紹介します。
どんな人でも無意識の偏見がある
先ほど紹介した偏見を見て、どう思いますか?
自分もそういうことあるなと感じませんか?
それでいいのです。誰もが無意識の偏見を持っていることをまず理解しましょう。
それを理解できれば、「誰も偏見を持ち、誰もが他人を自分の偏見ありきでしか見ることができない」ということがわかるでしょう。
まずはみんなが偏見を持っていること、そして自分も偏見があることを理解しましょう。
無意識の偏見を認める努力をする
続いては「無意識の偏見を認める努力をする」ということです。
ここが一番難しいかもしれません。なぜなら理解することと認めることは違うからです。
では認めるためにはどうすればいいのでしょうか?
偏見を認めるためには、「他人を許す」ということです。
何か自分に対して嫌味なことや行動をとられても、そういう人間だと思い許してしまうのです。
いつもであれば憤りを感じるでしょう。
しかし憤りを抑え、「この人は偏見を自分が持っていることを理解できていないかわいそうな人」と許してしまえばいいのです。
そうすることで、無意識の偏見を認めることができるでしょう。
偏見の中に生きている意識をすること
最後は「偏見の中に生きている意識をすること」です。
この世の中は偏見にまみれています。
だいたい偏見に対して声を大きくして批判している人も心の中には必ず偏見は存在しています。
誰もが偏見を持っています。
価値観がみんな違うのと同じくらい、みんなもいろんな偏見を持っています。
それを感じると、人間関係を改善しようとする努力自体が無駄だと感じられるでしょう。
人間関係ははっきりいって自分一人の力では改善できません。
であれば改善することの難しい事象と上手に付き合っていくしかないのです。
みんな偏見を持っている。それを知って認識して生きることが大切
いかがでしたか?無意識の偏見が誰しもにあると感じると人間関係の問題を改善することの難しさをより感じたのではないでしょうか?
人間関係の問題はそもそも改善は困難です。人間関係の問題は無意識の偏見と上手に付き合っていくしかないのです。
なんでも改善しようと努力すると疲れてしまいます。上手に付き合っていくことも自分の人生を好転させる方法なのです。